読書(ビジネスにうまい文章はいらない)

読書

仕事をしていて文章を書く機会は多かれ少なかれある人がほとんど。

提案書、企画書、メール、レポート等々、全く無関係な人は少数ではないでしょうか。

私も退職前は資料作成やら報告書やら何かと書く必要がありましたが、得意ではなかったです。

というか、社会人になった段階で得意な人と不得意な人と別れて、どうしようもないものなのかと思っていました。

文章を書く(ライティング)には具体論が存在する

ブログを書くようになってますます自分の文章力の無さを認識することになった今日この頃。

本を物色しているとこの一冊に出会いました。

「ビジネスにうまい文章はいらない 書き方のマインドを変える新・文章術55」

著:上阪 徹

本書の中ではビジネス文章を作成にするにあたっての基本的な考え方と具体的方法論がわかりやすく記されています。

ビジネス上の文章は読み手にとって読む義務がない、(例えばスマホやPCにくる営業メール全てに目を通さない)だからわかりやすい、読みやすい文章でなければいけない。

そうでなければ、読んですらもらえない。

誤字、脱字、変換ミスといった常識的なことから書面(メール等を含む)全体の見た目を整える必要性や、読みやすさの要因の一つとしてリズムがあること。

文章は素材からなりたっていること。(この素材という概念も私の中にありませんでした。)

作成のはじまりは机に座ってからではないこと。

全6章、55項目の文章術が示されています。

著者について

著者の上阪さん自身が元々文章を書くことが苦手としていた、

(300文字書くことにすら膨大な時間を費やしていた)

文章を書く仕事に就いたことで深く考え向き合うことでプロとしてのスキルを確立し、今までに多数の書籍を執筆している。

驚くことに月に一冊の書籍執筆、12~15万字に加え、雑誌などの記事でさらに5万字ほど書いているとのこと。

さらに、現在では4000文字の原稿でも1時間程度で書き上げてしまうそうです。

まさにプロフェッショナルなライターですね。

文章を寝かせる

この「文章を寝かせる」というのが

本書の中で一番印象深かったフレーズです。

上阪さんいわく文章を作成したときは書いている側は夢中になって書き進めているため熱くなった状態であると。

そうすると熱い原稿ができあがる。

このままだと熱々な原稿と読む人の間に温度差があり伝えたいことがうまく伝わらない、あるいは読んでもらえない。

そこで書き上げてから時間をあけて読みなおすことで書き手の温度も下がりより読者の目線に近い状態で見ることができるというわけです。

例えば取引先にメールを送るような場合、一度送信してしまえばもう無かったことにはできません。

一度文章を寝かせることで取り返しのつかないような失点を防ぐことができるのです。

文章作成(ライティング)技術は向上させることができる

実際の文面を例にだして良い文、悪い文を解説してくれていて理解しやすい内容でした。

論理的に書かれているので理系の人のがとっつきやすいぐらいな印象。

サブタイトルの文章術とあるようにまさに術といえるだけのスキル論が詰まっています。

一度読んだだけでは実践し、自分のモノにはできないでしょうが繰り返し意識して取り組めばライティング技術が向上するのは間違いなさそう。

あとがきの中で上阪さん自身が他のビジネス文書に関する書籍とはかなり一線を画した本になったと言っているので自信をもってらっしゃるのが見受けられます。

ライティング技術が苦手な方、今より向上させたい方は一読の価値あり。

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